【歯学部現役生の進級対策のポイント】
歯学部では歯科医師国家試験低迷の対策として歯学部現役生からの留年の増加や放校など全国的に高まっております。そのため、以前では歯学部で留年や放校というとあまり聞いたことがないということがあってもこの数年などは知人の方のご子息が留年や放校、歯科医師になれず途中で諦めたということも珍しくありません。下記歯学部の学年ごとのリスクを見ていきましょう。
■歯学部1年生
歯学部1年生では大学により異なりますが、専門科目の授業は少なく、数学、物理、生物、化学などでの留年が近年増加しています。例えば物理などは履修経験がない場合、大学の物理についていけないことがあり、数か月の対策では基礎学力的に不可能な場合もあります。また、近年では数学の行列なども文系からの入学などで学習のスタートもできないということもあります。1年生の進級は基礎が学力が不足する場合には1年では対応できない場合も全国的に見られております。早めの計画的な対策が必要です。
■歯学部2年生
歯学部2年生は解剖や生理学など専門科目が始まります。低学年生での対策は例えば国家試験の頭頚部以外にも全身の解剖や、幅広い知識を学ぶため学習の仕方が分からずに定期試験を複数落としてしまう場合も少なくありません。そのため、2科目以上など再試験に回ってしまった場合などは留年のリスクも高まります。また、のちに国家試験の際に多くの学生が苦慮するのが必修や総論といわれる部分です。基礎的な2~4年生の知識を幅広くしっかりと学んでおくことが肝要です。
■歯学部3年生
歯学部3年生は2年生で学んだ知識に加えて臨床科目も一部入ってくるため聞きなれない言葉などで学習の仕方が分からない。「プリントの意味がよくわからない」という意見も多く見られます。また、この頃になると学年でもある程度学習効率が高い学生や、歯学部2年生などから個別指導の進級対策塾に通学している学生の差もついてきています。歯学部では、所有している質の高い過去問題を一部学生のみ所有していたり、学習をしていることを隠したり、塾に通学していることも多くの学生様は伏せていることも卒業生などからよく耳にすると思います。しっかりとした計画性が必要です。
■歯学部4年生
歯学部4年生では多くの私立歯科大学では全国共通で行われるCBTがあります(国立大学の一部生は3年生)。今まで学内のテストは過去問題や授業中にしっかり聞いていて進級が叶うことがあっても全国で行われるCBTはいわば「歯科医師国家試験のように様々な科目が出題される”プレ歯科国試”」のような学生様のイメージもあります。CBTは画像問題を中心とした出題や、歯学部で教わっていないことも多々あるということも先輩方より耳にすることもあるかと思います。これは歯学部では国家試験でもよく見られる現象です。各科目により差のある学力を均一にする必要があります。
■歯学部5年生
CBTに合格し、主に院内実習の時期です。この時期に注意をしなければならないのは、院内実習に追われてしまうことです。院内実習や課題に取り組むことは臨床感覚や実際の流れや手技など重要ですが、一方で知識を忘れてしまったり、国家試験の備えをしなければならない時期です。私立大学の6年生では卒業試験で近年多くの学生が留年する大学も増えています。6年生からはじめた場合には、卒業できず、翌年へと続いてしまうこともあります。この時期からしっかりと自分で学習するか本格的に歯学部の進級対策塾などで対策する必要があります。
■歯学部6年生
この時期は、私立学生の多くは難関化する国家試験に備え、各大学の卒業試験に追われます(国立大学の場合には形式的な卒業試験も多くみられます。大学により大きな私立大学との差異があります)。この6年生の時期は、大学以外の多くの学生が自宅学習で可能な時間を使って学習しますが、卒業試験に間に合わない、順位がどんどん低迷するということも多く見られます。これはリレーに例えるとわかる部分もあり、それぞれの学生様の暗記力や瞬発力などは各人の得意、不得意があります。そのため、多くの学生様はこの時期になり、卒業試験対策の現役生の進級予備校などに入学することもありますが、夏以降などは間に合わない場合も少なくありません。卒業試験は歯科医師国家試験のように全科目があり、例えば集団授業予備校でも各大学では合格率が低い場合もあります。そのため、卒業試験も同様に、例えば2年からの国家試験対策と同じように浪人して複数年にわたる対策が必要な場合も近年では珍しくありません。そのため、大学2年生などから計画的に歯学部の進級対策の学習塾などに受講されていた学生様は最後にしっかりと卒業や国家試験を決めることも多い時期です。
歯学部の6年間の生活や学習面について紹介してきました。20科目を越える卒業試験や歯科医師国家試験。入学時からしっかり計画性をもって国家試験を意識した学習や、マンツーマンの進級個別予備校など大学終了後に週1回やオンライン個別講義、土日祝日など時間をみつけて対策することも必要です。”計画性”、”ゴールからの逆算” をした学生生活を送ってほしいと思います。
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